店頭に栗が並び始めたと思った直後、母から、お手製の「栗の渋皮煮」が送られてきた。

　つやつやしっとりな渋皮の中に、ポクッとした黄色い実。その食感のコントラストが実に美味しい、大粒の渋皮煮。

　市販のものとは違って、甘さがぐっと控えめなので、日持ちはしない。だから食後のデザートに、仕事の合間のおやつに、ポイポイと口に放り込む。

　賞味期限があまり長くないのって、私のような「好きな物はあとまで取っておく」タイプには、実はありがたい。もったいながって食べ頃を逃してしまうという、最も残念な事態を避けられるから。

　母の手作りに勝るものなし。ご馳走様でした。